google-site-verification=ztMUUm_ZEfeSpRbdK_zpP-6ti6vMlMEvaHeQeLTmDTQ

アラフォー腰痛ランナーの走りっこら挑戦記

腰痛を抱えながら5キロ15分台、10キロ32分台を目指すランナーの挑戦日記

七並べができないヤツ

 どうも、こんにちは。あぶらっこです(^▽^)/

 

 

 皆さんは七並べというトランプゲームをご存知

でしょうか?

 ルールは至ってシンプルなもので、全てのカー

ドを1枚ずつ全員に配り、手札に7があれば、そ

の7をテーブルに置いて、7と隣り合わせのカー

ドを順番に出していき、最初に手札がなくなった

人が勝つというものです。

f:id:team-wolf:20210514085622j:plain



 この七並べができないヤツについてのあぶらっ

小話をば。

 

 僕の部署は、ざっくり言うと食材の仕入れを担

当しており、高品質かつ低価格な食材の確保を主

な業務としている。

 毎年同じ仕入先から納品される食材だけとは限

らず、むしろ必要とされる数量が確保できずに、

不足分の食材を必要数量仕入れるのが多かったり

するのが厄介なところ。

 

 品質がクリアできても価格の面で折り合いがつ

かなかったり、逆に価格が安くても品質にバラつ

きがあったりしては加工後の商品が売り物になら

ない。

 納期に余裕があればじっくり品定めもできるが、

納期が刻々と迫っている食材でかつ不足が生じて

いる場合は、品定め→交渉→契約をすみやかに済

まさねばならない。

 

 ところが、僕の部下氏は納期が迫っている食材

仕入れには目もくれず、納期に余裕のある食材

仕入れに時間を割いている。

 

 「大丈夫?本当に間に合うの?」

 と聞いても

 

 「・・・・まぁ」という曖昧な返事。

 

 まぁって何だよ・・・。

 まぁに合うのか、まぁに合わないのかどっちだ

よ・・・。

 

 納期が迫ってくると当然のことながら僕のとこ

ろには、食材加工を担当する部署から、納入日は

いつ?契約はしたんだよね?という連絡がしつこ

いぐらいにくる。

 連日のように催促を入れてくるのも、僕たちが

問題なく納品することを前提としたスケジュール

を組んでいるからに他ならない。

 僕たちが仕入れた食材を加工する部署があり、

加工品の輸送を担当する部署があり、届いた商品

を販売する顧客がいる。

 最初の仕入れの段階でつまずいてしまうと全て

の予定が狂ってしまうのだ。

 

 僕は部下氏を呼んで説明した。

 「約束の日までに納品しないと他の部署やお客

様に迷惑がかかる。君が今仕入れの契約を進めて

いる食材はまだ納品まで余裕があるから交渉は一

旦中断して、納品が迫っている食材の仕入れを一

刻も早く頼むよ」

 

 部下氏は不機嫌そうに

 「期間が空いてしまうと相手先とのやりとりが

無駄になってしまいます」

 

 君が同時進行で仕事ができないから言っている

んだけど・・・。

 そもそも仕事の優先順位がおかしくないか?と

いう言葉をグッと飲み込んで話を続けた。

 「君は七並べをしたことがあるだろ?今君の手

札には6と8がある。その6と8を出してくれる

のを待っている人がいるんだ。それなのに君はそ

を出そうともせず、クイーンやキングを出す準

をしているようなもんだぞ」

 

f:id:team-wolf:20210514085536j:plain

 

 

 「・・・・はぁ」

 

 

 理解したのか、していないのか。

 

 

 「・・・・ハァ」

 とため息をつきたくなったが、上司たるもの部

下の前で涙とため息だけは見せてはならない。

 

 

 

 ところで、七並べにはカードにジョーカーを1

枚入れている。

 このジョーカーを相手に出して欲しい位置に置

くと、置かれた位置の手札を持っている人は、そ

れをジョーカーと引き換えに出さなければならな

いというルールがある。

 

 

 話を戻そう。

 納期が迫った食材の仕入れに僕もサポートし、

何とかメドがついてホッとしていたところに部下

氏がポツリとつぶやいた。

 

 「あれ?何か足りないような・・・」

 

 食材加工は、複数の食材を組み合わせて行うも

のであり、何種類もの食材を同時に納入しなけれ

ばならないのだが、なんと納期の迫った食材が一

つ抜けていたのだ。

 

 「まずいな・・・。今日、明日中で何とかする

しかないぞ!」

 

 と僕が言うと部下氏は

 

 「明日は娘の入学式があるので休暇をもらいま

す!」

 

 

 ・・・マジすか。聞いてないんですけど・・・。

 

 「コロナで夫婦揃って入学式に出席できるかどう

かギリギリまでわからなかったものですから」

 

 

 コイツ、手札にジョーカーを隠し持ってやがった。

 そしてまさかの切札投入!

f:id:team-wolf:20210514085559j:plain

 

 子供の節目は大事にしたいという気持ちは僕も

理解できるので拒めなかった。

 

 

・・・・・・・・・・

 

 それ以来僕は、手元に残ったジョーカーを出す

タイミングを逃したまま、順調に手札だけが減っ

ていった。

 

 七並べは、ジョーカーを出すタイミングが勝負の

明暗を分ける。

 そして部下氏は、これ以上ないタイミングで切札

のジョーカーを出した。

 事実、部下氏はジョーカーでピンチを切り抜けた

のだ。

 

 ・・・・ん?

 ということは、七並べができないヤツは僕の方だ

ったのか。

 思えば僕は、ジョーカーを置かれることが多かっ

た。

 炎上案件を丸投げされたり、いつの間にか責任を

取らされたり、バックレかまされたり・・・。

 

 数々のジョーカーを引き受けた僕にとって、ピン

チを押し付ける切札としてジョーカーを使いたくは

ない。

 

 でも

 

 休暇明けに何事も無かったかのように出社してきた

部下氏には、いつの日か、とっておきのジョーカーを

お見舞いしてやろうと密かに思っているもう一人の僕

が、心の中に潜んでいる。

 

 

 

 最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

前回のあぶらっ小話はコチラ↓ 

team-wolf.hatenablog.com